くだんの店長がなぜか俺に映画のタダ券をくれるのだ。
DVD発注するときの参考にするからみてきなさい、て。えー。こっちかえってきて1ねんたつけどいままでそんなこといわれたことなかったー。いったいどうしたの店長?まさかおれのことすき?(違)
でもその券でみれるのがエムアイスリーとポケモンとゲドとカーズとカリブのかいぞくのひとと日本沈没。のみ。えー。なんだろうこれは新手の嫌がらせかしらと小刻みに震える俺。
ええと。
ええと。
またこまったことにトトリの映画館は体育館で暗幕貼って観るのに毛が生えた程度のささやかな設備の建物なので、エムアイスリーとかカリブのひととか、見てみたい映画も見に行く気がしないのですよ。いやん。ほんとにこまった。
「てんちょう、これゲドとかみにいったほうがいいんですかね?俺ジブリはサンゲツのCM挟まないと観る気がしないんですけど」
っていったらちょう嫌な顔をされました。店長みにいけばいいじゃないですか!っていうのに店長も頑なに拒むので、2人で協議したけっか、俺はなぜか日本沈没を見に行くことになりましたよ。休みに。わざわざひとりで。
…それはそれでおもしろいからまあいいんですけど、この前かりてきたDVDもまだぜんぶ見てないのに俺は一体何をやっているのかと。思った。(あしたみにいきます。)

あ、あときのうほんきで店長がみせじゅうのマーカーを集めていました。山のようにあつめてなにやら暗い表情で本数をかぞえたり、それを表にしたりして、従業員ぜんいんを凍りつかせていました。事情がわからず、みんなが俺に「いったいなにがおきたの?!」と血相をかえてきいてくるので不憫でなりませんでした。みんなマーカーを取り上げられてとても困っていました。…みんなごめんよ、俺のせいでごめんよ。
店長はもっと精神的におちついてくれるといいとおもう。