鉄の音

なんだかんだ言ってかなりの回数を見ている気のするイースタンユース。過去2度の米子公演もきっちり拝見しているし今日も見に行きましたよ。回を増すごとに確実に動員数が激減しているイースタン。←不徳の至りだな、オイ。(俺が)でもこのところアルバムリリースごとに連続してお越し頂いておりますね。たぶん吉野氏は米子の事お好きなんだと思う。何に対しても恥じらいながらレスポンスを繰り返す米子市民のオクテな感じが楽しいご様子でした。
後ろの方で見てたスタッフさんたちも「すげー笑ってるよー」ってご機嫌な感じでご覧になっていて。確かにいままで見た中でも吉野さんいちばんわらってたきがします。
会場入った時に「わあ年齢層高いなあ」と思っておったのですが。吉野氏の「20年前、生まれた子どもが二十歳。…二十歳の方おられます?」の問いかけに答えたのはたったの2名。「え?!2人しかいないの?!じゃあ10代は??」…1名。「ええ?一人だけ?!」吉野氏ならずともビックリですよ。一人しかいねえの?10代??ええええ??大人のお客さんはみんなこの5年とか7年とかそんぐらいのスパンで聴いてる感じのひとっぽかったですもんねえ。みんな目えキラキラさせて見てましたもんねえ。ライブというよりは吉野寿説法会みたいな感じ。いや、ライブというよりはじゃないや、ライブとしても最高だったんですが。
「6本の狂った鋼の振動」といえば向井先生の常套句ですが、吉野氏のギターの音は本当に鉄の音がする。普段聴くギターの音と違う、鉄の鳴りがする。(と思う)ギターの上手い人はそれこそ大勢おられるのだけれど、いわゆる艶っぽい、弦楽器としてのギターの音色と対極の弾き方をされますよね吉野氏は。エフェクターやらアンプやらを通してもまだ鉄の音がする。吉野氏はMCで「頑張ってるんだけど上手くならない」とおっしゃっていたけれど、そんな弾き方ができるのはたぶんアナタだけですよ?暖色の照明と美しい鉄ギター。小さな会場がその音色でいっぱいになって包まれるのを、オイラはいちばん後ろでずーっと見ていました。美しいなあ、と思って何度も涙が出ました。俺、たいがい何のライブを見ても何かしら泣くのですが(←楽しすぎて)あんなに泣いたのは久しぶりだったなあ。延々泣きました。よかった後ろで見てて。
本編が終わってアンコール。「海ばっかり見てて(おそらく日本海のことと思われる)いつまでも泣きやまない悪い子に、おじさんが最後に一曲だけ歌を歌います」そういって最後に演ったのは夜明けの歌。…泣きやめませんよそれじゃあ。米子に越してきて、越す前も何度と無く通っております米子ベリエ。この場所で見たライブのなかでは今日が最高のライブだったと思います。悲しいかな猛愛するZAZENではなく←やっぱり都市部で見た方が楽しいし。やー。すげえわイースタンユース