俺はお客さんに勝手に愛称をつけて呼ぶのがだいすきなのですけれど(悪癖)うちによく来るお客さんの息子で、バイトッこたちと隠れて「こうちゃん」と呼んでいる男の子がおるのです。(推定3さい)こうちゃんは、40歳過ぎたギターとボーカルの2人ぐみ(オリコン1位記録更新ちゅう)の商品が発売になると、その2人ぐみの熱狂的なヲタであると推察される母親とともに必ずやってきます。店に入ってくるなり、モニターに映った2人ぐみ*1の姿を確認し、「あ!こうちゃん!こうちゃんかっこいい!」とさけぶのです。毎回。かならず。彼のいうところの「こうちゃん」とは言わずもがな、この人。彼は店にいる間じゅう、「こうちゃん!こうちゃんかっこいいよ!」と母親に叫び続け、けしてモニタの前をはなれないのです。食い入るように「こうちゃん」を見つめ続け、母親が帰ろうと促しても「もうすこしだけ!もうすこしだけこうちゃんみるの!」と訴え、その場を離れません。母親の「お家に帰ってみましょう」の言葉にもガンとして動かず、帰る帰らないの押し問答が毎回5分ほどおこなわれます。まるで儀式のように。俺は毎回その姿を眺めながら、いったいこのおかんは息子にどんな英才教育をほどこしているのか、とドキドキするのですが、いったいそういうお家ってどんなことになってるんでしょうね?いや、ぜったいおかんの手で意図的に刷り込まれてると思うんだけれども。
俺はこのまえプロデジのライブちゅうなぜかふとこうちゃんのことを思い出しました。そして俺がもしお子を産んだ日には、目の前のこの人を見つけたら大声で「あ!キースたん!キースたんかっこいい!」と叫ぶようなお子に育て上げようと。おもいつきました。まるで神の啓示のように。Firestarterのクリップにけして泣いたりせず、げらげら笑いながら眺められるようなつよいお子。テレビの前で、はしゃぐ我が子に「おかあさんはねえ、このひとがほんとうにだいすきなのよ。きっと、おとうさんよりも。」とか遠い目でつぶやきたい。と。ライブちゅうずっとそんなことをかんがえていました。満面の笑みで。そんなバカはまちがいなく俺だけです。割としんけんに考えているので、つぎのつぎのアルバムが出るくらいのころには間に合うように、したい。(えー。)それにはまずはそれを赦してくれる(むしろ推奨してくれる)ような人でなしな旦那を捕まえなければならないわけですが。どこかにおられませぬかしらと。…いってて死にたくなってきた。
話は戻ってこうちゃんですけれども、あの年代であの方向性のまま成長したら確実にまわりのお子から浮いて浮いて仕方がないと思うので、母親の方は早く軌道修正してあげたほうがいいとおもいます。(よけいなお世話。)

*1:狂ったファンが多いので、なにがしかそいつらの商品が発売するたびに店内のいちばんいいところに売場をつくらなければならない。うっとおしいので正直どっちか病気とかで倒れてくれないかと思う。死なないていどに。