また雪が降ってる。
ことしは雪が降りすぎだ。雪が降ってないときも、いつも曇り空で、溶けかけの雪は冷たくて、俺の足をもつれさせるんだ。俺はとっても急いでるのに。
寒いのはきらいなんだ。だから早く。もっと早く歩かせてよ。はやくうちに帰らせてよ。寒いのはきらいなんだ。


バイトっこがさらにまたひとり辞めることになったよ。
ぜんぶ片づいたらそのうち書こうと思うのだけれど、ここ何日かそのせいでずっとふりまわされっぱなしだったんだ。そのせいで随分とおこったり、かなしくなったり、いろんなことにうんざりしたの。
でもおわった。
もうおわった。
考えてもわからないから、なんでそんなことになっちゃうのかもかんがえないことにした。
ただ、どうにも世界が思うようにまわらないのを、きょうはすこしかなしくおもった。またひとつあきらめた。


また雪がつもりはじめた。
溶けかけの雪の上にどんどん雪がつもる。あっというまに景色が白く。白く。
どうせつもるならこの世界ごと雪で消してしまえばいい。
みんな埋もれて、うちから一歩も出られないようになって、俺はただじっとするんだ。寒いのはだいきらいだ。