イズモに飲みにいったのです。
今度やめちゃう子の送別会。その子がやめちゃうから俺はそのかわりにトトリで働くことになったのです。トトリで辞めるこの送別会をなぜイズモで開くのかというと、ええとそのう。しかも俺は仕事が終わってイズモに移動→次の日はお昼から仕事、っていう謎スケジウルですよ。その時点でなんか無茶だなあ、とは思ってたんですけどねえ。体調もよくなかったし何も無理して行くことはなかったんだ。たぶん。でもいかなきゃいけなかったの。送別会だし、ウチの店は5店あるのだけれどそれぞれ社員さんが居て。一度その社員さん全員あつまって飲んでみたいね、って前々からいっていて。やっと全員の都合がついたから!っていって今回はどうしてもいかなきゃいけなかったの。でまあみんなで楽しくお鍋をつつきながら飲んでたのだけれど。

そしたらおこられた。

ウチの店は全店の中でも特異な体質で、そのせいでいろんな迷惑をみんなにかけてるのはしってたんだ。そのことはずーっと自覚していて。そのこともその理由もわかってるのに俺も、俺を助けに来てくれた番長も何もできずにいたのだ。ただしんどい、しんどいって空回りしてた。それを他のお店の人に叱られた。
その人がいってることもわかるし、正しい、ってことはわかってたんだ。だから俺は何も言い返さないでいた。逆に番長が一生懸命言い返していた。番長はあとで「どうして助けてくれなかったんですか?」って俺を責めたけども、だってしょうがないじゃないか。俺らも間違ってないけどその人も間違ってないんだもの。ただ、その人はウチで働いたことがないからお互いの立場がわからないからどんなに俺らの目指してたところを説明してもわからないじゃないか。そう、だってウチの店はその人のいうとおりおかしいよ。おかしいけどそうするしかない、って実際居ない人にどんなに説明したってわかるわけないじゃない。「だからお前らはおかしいんだ!」ってよけい喧嘩になるだけだ。だから我慢した。
でもそのひとはこの日記を時々読んでいるはずだから、そっとここにかいておくよ。俺らはいっぱい迷惑もかけたし今もかけ続けているけれど、その無理を押し通し続けて、でもそれがもうすぐカタチになるところだったんだ。その目前で俺が転勤させられるからカタチにならなかっただけで、本当に目前だったんだ。俺も番長もそれが一番悔しい。番長がきみにムキになって言い返してたのもそのせいだ。きみは「いまのままだとしんどくなるからやり方を変えろ」って番長を心配していっていたのだろうけれども。その気持ちもわかる。けれど、今の状況でイチからやり方をかえてそれが実を結ぶのはいつだろうか?半年後?一年後?わからないけれどそれをあのものわかりの悪い雲の上の人たちが待っていてくれるとはとうてい思えない。米レコは今ある状態でどうするかを模索してくしかないんじゃないか。俺はそう思う。だから番長もあんなにムキになっていたんだよ。それにウチの店には「それが間違ってないんじゃないか」と思わせる魔法があるのだから。
同僚のバイトっこたちだけじゃなく、お客さんに引っ張られて店が成り立っているあの感じ。正直俺もしんどかった。しんどいしんどいってここにも書き続けて、きみらにボロクソに叱られながらそれでもまだ俺はヨナゴを離れたくない。このお店が大好きだよ。そんな気持ちがわかるだろうか?イヤだイヤだっていってないで一度きみもここで働いてみると良い。俺らがそういってる理由がわかるよ。たぶんね。
ただ、本当に悔しかった。あの場で言い返せなかったのも上手いこと説明ができなかったのも、結局俺が米レコに3年間もいてなんの形も残せなかったせいだ。もうすこし。もうすこしだったのに。このままだと俺がしていたことは毎日毎日ここにうだうだ遊んできた感想と、文句を書き連ねていたことだけになる。いや実際そうだったのだけれど。だからイズモから帰ってきて本当に落ち込んだし、その勢いで特攻(仮)もやめてやろうかと思った。ぜーんぶ消してなかったことにしてやろうかとおもった。
あそこで責められていたのは番長じゃなくて俺だもの。俺が全部、ぜーんぶおかしくしたのだ。そういうことでしょう?そう思ったらもう仕事も続けていけるのかどうかわかんないな、って思った。俺はいままでなにをめざして何がやりたくてしんどいことも我慢してきたのか。なんかそういうのが全部わからなくなった。でも。
番長とみんながわあわあいってるとき、俺は隣にいた後輩Kとはなしてたんだ。Kもヨナゴで働いてたから、いちばんしんどかった時期を知っているから何もいわないでいたんだ。Kはいちばん店も、俺も荒れていた時期を知っていて。だから黙ってた。俺はだんだん話がいたたまれなくなってKに「トトリに帰ってもこれならやっていける自信がない」って話したのだけれど、そうしたらKが「だいじょうぶ、帰ったらアナタには翼が生えますよ。悩んでたこともわすれます」って真顔で返してきたよ。なにそれ?本当に?ほんとうなの?俺にはわかんない。ただ、Kがそういってくれたからもう少し頑張ってみようと思うことにしたのだ。とりあえずいろいろ頭のなかを整理してまた頑張る。そうする。
ただ、あのひとにわかってほしいのだ。俺はヨナゴで随分大人になったしいろんなことを勉強した。あそこでキレて言い返さなかっただけでも俺は飛躍的に大人になってると思いますよ。それは成果だといってもいい。けしてヨナゴで働いたことは無駄じゃなかったんだと。でもって朝方の6時まであんなにけんけん仕事のことで真剣に言い合えるなんて我々は随分幸せな職業ですね、上司はともかくいい職場ですね、と思いました。俺ら一緒に仕事できてて幸せですよ。…ただ送別会が途中からあんな感じになっちゃったヨネットくんがちょっと不憫ではあったのだけれど。まあいいかたのしそうだったし野球も勝ったみたいだし。


…とりあえずやればいいのだ。目の前の仕事を迷いなく。ええ、ただそれだけ。そしてニョキニョキ翼が生えるのを待ちたいと思います。ええ。負けない。そしてそのために、ここにまたうだうだと日々を書き続けていくのです。たぶん。


…上の日記をかいたらまたどうやらおこらせちゃったらしい。そうか。ごめんなさい。
わやわやになった頭の中を整理したかっただけなのです。
別に誰のことが悪くいいたいとかそんなんじゃないし、おたがい頑張りたいのに思いが重ならないのが悲しかっただけだ。でもそれをなんでわかんないんだよ!ってどうこうしたいわけじゃないのです。それにたぶん悪いとしたらそれは俺のほうだ。だからものすごく悲しかったのだ。悲しかったっていいたかった。それだけ。だからそのぶんこれからがんばりたいだけなのです。がんばりたい。虫のいいはなしだろうか?それも。ごめんなさい。