お友達が米子に遊びに来てくれるはずだったのだけれど、急にダメになり。一人でおでかけすることにする。商店街に連れていってあげようとおもったのだ。
ウチから歩いて20ぷんくらい。ぽかぽかして天気が良かったのでフラフラ寄り道しながら米子の商店街へ。
米子の商店街はいつ行っても静かで、人気がなくて、まるで眠って居るみたい。4割くらいはシャッターが閉まっているし(不景気なので)開いているお店もとてもひっそりとしていて店の奥の方におじちゃんやおばちゃんがそっと座っていたり、顔見知りらしいお客さんとおしゃべりをしたりしてる。活気がないといえばそれまでだけれど、それでもきちんとお店を開いていて商いを続けていらっしゃる。だからあんまり悲壮な感じはしなくって、その静かさが俺はとても好きだ。
いつもお世話になっている米子随一のライブハウス、ベリエはこの商店街の中にあって、ベリエの開場の時刻だけ通りに人だかりが出来るのだ。それはまさに「僕らの街にバンドがやってきた!」っていうお祭りみたいな雰囲気で、俺はその光景を見るのがとても好きだ。ライブが凄く特別なことのように思えて素敵な感じ。あの光景を知っているから、普段の商店街は本当に眠って居るみたいに見えるんだ。普段の雰囲気に反して会場が満杯になったりするときもあるのだから、バンドさんは相当驚かれるのではないだろうかと。前回お越しの折り、吉野寿先生はあの商店街を絶賛しておられたのだけれど、その次来られたときは「今(ベリエが)米子でいちばん人口密度が高いと思う」とおっしゃっておられた。そうお思いになるのも無理はない。そしてその通りなのだ。
最近、この商店街のお店のおばちゃんと仲良くなった。遊びに行くと凄く喜んでくれて何時間もいろんなお話をしてくれる。客商売なのにそれでいいのかとこっちが不安になるのだけれども。
米子に越してきて2年半ほど経つのだけれど、やっと米子の街のいろんなトコロに行ってみたいなと思えるようになってきたところ。いままではそんな余裕が全然なかったんだ。前に比べるとお仕事も少し落ち着いたし、お店でやりたいと思っていたことも少しずつ出来るようになってきたところ。遅すぎるけれど、米子の街でしっかり頑張ろうって思えるようになりましたよ。いままでご迷惑をかけてきた皆さん(内部の)本当にごめんなさい。これからはもっと頑張ります。そんな心持ち。